専門介護福祉士は介護福祉士の上級資格

介護福祉士の上級資格が「専門介護福祉士」と呼ばれるものです。介護福祉士を取得していることを条件に、一定期間の実務経験(3年)を経たうえで、指定研修(600H)を受講した者、もしくは厚生労働大臣指定校を修了し、国家試験(筆記のみ)に合格したものが認定対象となります。

学校に通える時間と金銭的余裕のある人は良いとして、問題は実務経験を積んで「専門介護福祉士」になろうとしている人々です。調べてみて驚いたのは、介護福祉士が国家資格であるのに対し、上級資格であるこの「専門介護福祉士」が国家資格ではないという点です。

この資格は「介護福祉士会」などの全国組織による認定資格で、しかも組織自体は任意加入だそうです。現場で働く介護福祉士全てが加入しているワケではないので、100%現場の声が反映された資格かどうかは疑問です。

ではこの「専門介護福祉士」という資格には、どういった役割があるのでしょうか?介護職は賃金などの労働環境整備が不十分で、年収についても男性が315万円、女性は約281万円と、全国平均の約452万円を大きく下回っています。

介護職員の離職率も22.6%で、全労働者の17.5%を上回っていますから、介護社会の現代としてはかなり深刻な問題です。そこで厚生労働省は重度の認知症患者などを世話し、介護事業で指導的役割を担える介護福祉者の上級資格として「専門介護福祉士」を創設したとあります。

専門介護福祉士の問題点について

これによって給与水準向上やキャリアアップも可能となり、介護職離れも減るともくろんでいるようですが、肝心の取得に時間や経費がかかりすぎるのではという指摘もあります。

また上級資格とは言え、組織に加入していない「介護福祉士」たちが果たして指示を素直にきくのかという不安の声もあるようです。実際、ホームヘルパー1~3級取得にかかる時間(50~230時間の講義や実習)に比べ、あまりにも研修に時間がかかりすぎている感も否めませんね。

また当然、研修にこれだけ時間の開きがあれば、費用面にも差が出るのは目に見えています。ただし、介護保険を使った訪問介護は、やはり介護福祉士か同研修を含めた介護員養成研修修了者でなければ行えないといった制限もあるため、ホームヘルパーなどは簡単に取れる分「あまり使えない資格」となることが多いようです。

ですから、資格取得のハードルをあげることは、その職種全体の質をあげることにつながるかもしれませんが、それでも社会人で介護福祉の資格取得を目指す人たちの中には、介護の仕事をまじめにやりたいという人々も多いはずです。

今回の法改正によってあげられたハードルは、やはり万人に平等な印象を受けません。研修を受ける代わりに、実務経験を増やすといった方法はとれないのかなぁと感じるのは私だけでしょうか?

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